お引越し(完)
引越しから三週間。
家具の配置、日用品、家の匂い、生活習慣などなどようやく少しずつ身体に馴染んできた。
我が家の猫様達も、初日はまさに借りてきた猫状態だったけれど、一週間も経てば今までより広くなった部屋中を端から端までドタドタと駆け回っている。良いことだ。
寝室と居間が別。それだけでなんとなく違和感がある。これまで7〜8年はほぼ一部屋の空間で生きてきたから、寝るために別室に歩いていくことが新鮮だ。キッチンダイニングとリビングがきちんと分かれていることすらね。
朝起きて寝室からリビングに向かう途中で、カーテンの隙間から朝日が差し込んでいるのも良い。
この家で過ごす生活すべてが良い。
あ、すべては嘘。お風呂場のシャワーの水圧が前の家に比べると半分くらいしかないのが残念だ。
でもそれくらい。
分散型の夏季休暇とシルバーウィークのおかげで、今月はプライベートでやらなきゃいけないことがスイスイ終わって気持ちはスッキリ。でも仕事がなかなか思うようにいかないことも時折ある。
お世話になっている同僚に「調子がいい時には出来ないことも、調子が悪い時だからこそ出来ることがある」的な内容のメッセージをもらった時は、背中を押されたような、手をやさしく握られたような、温かい気持ちになった。
自分の希望で住む場所を変えたとはいえ、環境は変わったんだ。そりゃ疲れもストレスも少しは溜まるさ。別に今月色々うまくいかなかったのは、私だけのせいじゃないさ。きっと良い方法はまだまだたくさんある。やるしかない。
と、言い聞かせている。
常に完璧を目指そうとするあまり、自分にプレッシャーをかけすぎる。
うまくいかなかったとき、周りの反応を気にして「もしかして信用無くした?」とか焦っちゃったり。失敗するのを恐れて完璧な準備をしようとしても、計画通りにいくことなんてなくて、【またできなかった】がどんどん自分の中に溜めちゃったり。
頭では正解をわかっていても、なかなかそう思うようにはいかないものね。性格や思考って変えるの難しい。
私には出来ることがまだまだある。
ひとつひとつ地道に成長し続ければいいよね。急成長なんて誰も望んでいないんだし。
今の環境にしっかりフィットした時、仕事もきっと、うまくいく。