お引越し(続)
5月末、ここへのお引っ越しについて書いてから、なんとまあ一度も更新せずここまできた。
3ヶ月間の見事な放置プレイ。予想はしてたけれど、ついお仕事に夢中になってしまって、日々の記録を残すことは後回しになっていた。
“引っ越し”をきっかけにして、ようやく更新ができる。
今日、私は住処を移す。とは言っても隣の区でたった数駅先だけど。たしか7月下旬、夫が関西出張へ出ている期間中、暇つぶしにと母と物件サイトを見ていた。その日たまたま相性のいい不動産会社の営業さんと出会い、彼女が提案してくれた複数の物件のうちのひとつが、これから移る新居なのだ。
とんとん拍子で契約まで進み、あっという間のお引越し。昨日仕事帰りに新居の鍵を受け取って、ラストスパートの荷造りをした。
段ボールだらけの部屋の中、どの扉を開けても空っぽ。白い壁が鏡に映り、こんなに部屋明るかったっけ、とぐるっと見回す。
この家は家賃がまあまあするわりに部屋が狭い。寝室より広い謎のロフトはほぼ使わなかったし、お手洗いだけ一丁前な機能がついていて、今思えば変なマンションだった。けれど、3メートル以上の高い天井も窓からの見晴らしも、地域の環境もお気に入り。
たった2年半でも、思い出がたくさん詰まった家だから、いざ出て行くとなるとちょっと寂しい。
とろろとにぼしも、ここ数日は何かを察しているのか、どこかそわそわしているように見える。大丈夫、みんな一緒だよ。
お皿も調理器具も片付けて、冷蔵庫のコンセントも抜いてしまったから、昨夜はモスバーガーと、それからコンビニでスーパードライを買って帰った。片付けがある程度目処たったから、この家での最後の晩餐。
こういうとき感動屋さんの私は、ここに越してきてからの思い出が頭の中でパッパっと流れる。BGMは小田和正の「たしかなこと」これお決まり。
この家にきて私は苗字が変わって、合わせて3匹の猫ちゃんを迎え家族が増えた。そのうち1匹を早くに亡くした頃は、毎日毎日泣いて、夫に噛み付く日々が続き、自分の気持ちをどうにもこうにもコントロールできず家族みんなを苦しめた。
それでも今の仕事との出会い(仕事というより職場の人との出会い)で「私」がかなり変わっていったように感じる。笑顔が増えて、社会に必要とされている実感が湧いた。
「人生って色々あるなあ」
これ、まじ。
島倉千代子のおっしゃる通りです。人生色々。
おそらく私たちは一生ヤドカリ家族なので、数年に一度、オリンピックのように住処を移していくのだろう。その度に数年間のできごとを振り返り、またこうして寂しくもワクワクするような複雑な気持ちになるのかもしれない。
そんなことより、引越しなのに
雨やん。